【マグネットコラム⑫】磁力の低下要因と、磁力計測について

本コラムでは12回にわたって、金属異物除去を目的とした「マグネットフィルター」の情報を発信していきます。第12回は「磁力の低下要因と、磁力計測について」です。

永久磁石は「永久」と名の付く通り、磁力低下は机上論ではほぼありません。
ただ使い方次第で、磁力は下がるため、定期的な磁力測定を推奨します。

磁力が下がる主な要因は下記2点です。

・熱

・衝撃

熱減磁について、マグネットは熱をかけると段々と磁力は落ちますが、
耐熱温度を超えなければ、常温に戻ると磁力も戻ります。
ただ耐熱温度を超えると、常温に戻っても下がった磁力から元に戻りません。
そのまま、また熱をかけると、下がった磁力から更に下がっていくため、 繰り返すといずれ0になります。

これが多いのが、食品関係でSIP洗浄をしている場合です。
生産は耐熱温度以内で使っていても、SIP洗浄時に蒸気を使い、 耐熱温度以上で殺菌をしていると、
知らない間に下がっていることがあります。

衝撃について、
マグネットの素材であるネオジウムやサマリウムコバルトは、
衝撃に弱い、割れやすい材質ので、中の素材が割れると磁力が下がります。

特にバーマグネットなどの普段目にしている部分は ステンレスのパイプ部分になりますが、
その中のマグネットピースの状況は外からは見えないため、注意が必要です。
例えば、清掃時取り外して、振り向いた瞬間、鉄のH鋼の柱にくっつけてしまい、
見た目では、少し傷が入ったけど大丈夫かなと思っても、
中のピース(素材)がボロボロになっていることがあります。

熱減磁も衝撃による減磁も、見た目では分からないため、定期的な磁力測定を推奨します

磁力測定について、機種やプローブなどによって、測定値には差があります。
同じ測定機を使い、相対値で経過を確認されると良いかと思います。
実際やってみると非常にシビアなため、慣れない測定者だと 極端に低く出る場合もあります。

エイシンでは校正機による、磁力測定の代行業務も行っていますので、 お気軽にご相談ください。

 


①マグネット(磁石)で除去できるもの

②ステンレスとより除去するための多段レイアウト

③マグネットを取り付ける目的

④マグネットをどこにつけるべきか?湿式と乾式はどちらが優位か?

⑤液体用マグフィルター⑴ 選定の基準、流速と粘度

⑥液体用マグフィルター⑵ 高磁力、高効率、ポット、P、ボールマグの使い分け

⑦粉体用マグフィルター⑴ 選定の基準、口径と処理量、ピッチの決定

⑧粉体用マグフィルター⑵ 前工程(投入方法)での除去効率の差異

⑨粉体用マグフィルター⑶ バーマグネットとプレートマグネットの着磁距離と使用用途

⑩粉体用マグフィルター⑷ 充満状態での使用

⑪マグフィルターと金属検出機、X線検出機の使い分け

⑫磁力の低下要因と磁力計測について(←本ページ)

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