混合機の基礎知識

今回は、混合機(ミキサー)とは何か?
どんな種類があるか?それぞれどんな特徴があるか?
どんな目的で使われるか?ご紹介します。

混合機(ミキサー)とは?
混ぜ合わせる機械です。
混ぜ合わせると言っても、粉と粉、粉と液、液と液、食材とタレなど、混ぜたいものは多種多様です。
主材料が固形物の場合は「混合」
主材料が液の場合は「撹拌」
主材料がゴムのように力をかけて練り合わせるものの場合は「混練(こんれん)」
表現することが多いです。

混合機の種類
エイシンなりの解釈、呼び方ですが、大きく3種類に分かれます。

容器回転型
構造:材料を入れた容器自体がグルグル回る。
容器回転型混合機、イメージ
メリット
材料を大きく動かすので、混合時間が早い
材料が壊れにくい
軸受からのコンタミがない
デメリット
混ざり方は撹拌型に比べて大雑把
凝集性がある(ダマになる)と、崩す力がない
自動化などの連続工程の検討が難しい(できなくは無い)


撹拌型
構造:容器は固定で、中で羽根が回る。
撹拌型混合機、イメージ
メリット
強制的に材料を動かすので均一に混ざる
凝集性のある材料も剪断力(切り裂くような力)で分散できる
投入口、排出口が動かないので、混合中に粉体や液体の追加投入や全自動化が容易
デメリット
容器回転型に比べると、時間がかかることがある
壊れやすい材料は壊してしまう
材料が動かない、デットスペースができる可能性がある

※冒頭に「撹拌」は主材料液体と記載していましたが、イメージが一番分かりやすいのが
撹拌型混合機でした。(私の主観です)
容器回転型と対比して、容器固定型と呼ばれたり、単純に羽根式と表現したりもします。


複合型
構造:容器を動かしながら、中で羽根が回っている。
容器回転型のオプション扱いであることが多い。
複合型混合機、イメージ
メリット
早く均一に混ざる
凝集性のある(ダマができる)材料も、混合できる
デメリット
自動化などの連続工程の検討が難しい
壊れやすい材料は壊してしまう

 

混合機の目的
混合機は主に以下のような使われ方をしてます。

混合
冒頭の通り、数種類の材料を混ぜ合わせます。エイシン製混合機のご利用用途でも、最も多いです。

添加、添着
主材料に対して、少量を混ぜるときに、添加と表現することもあります。
大きい材料に周りをコーティングするように処理することを、添着や表面処理、表面改質と言うこともあります。
しっかり混ぜたいので、撹拌型を使うことが多いように思いますが、
ペレット+ドライカラーなど、流動性が良ければタンブラーなど容器回転型でも対応可能です。
下記は食塩に薄力粉をまぶした写真ですが、これもタンブラーでの試験結果です。
添着、食塩+薄力粉

均一化
同じ材料ですが、ばらつきがあるため、均一にすることがあります。
例えば、違う生産ロットの粉、粉砕機や振動篩、造粒機などの出来上がりの最初と最後、
再生ペレットと新規ペレット、樹脂リサイクル粉砕品などです。
これらは、元々同じものなので、容器回転型でざっと短時間で混合することが多いかと思います。

 

以上、混合機の基礎知識のご紹介でした。
上記はエイシンでの知見をもとに記載しています。
メリット、デメリットも、弊社製品をベースに記載していますので、
他メーカー様の画期的な混合機だと、上記に当てはまらないものもあります。
エイシンでは商社部門もありますので、こんな混合をやりたいと相談いただければ、
社内外から提案させていただきます。

なお、粉体は付着性など、材料の物性によって動き方が全く変わりますので、
机上論ではなく、実機テストで検証いただくことをお勧めします。
エイシン、テスト機一覧

今回のご紹介した混合機のエイシン代表機種
容器回転型
タンブラーミキサーシリーズ
V型混合機
複合型
ミキシングラボ

ご不明点はお気軽にお問い合わせください!
執筆担当者:尾山


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