【マグネットコラム②】ステンレスをより除去するための多段レイアウト

本コラムでは12回にわたって、金属異物除去を目的とした「マグネットフィルター」の情報を発信していきます。第2回は「ステンレスをより除去するための多段レイアウト」です。

前項でステンレス(SUS304やSUS316など)は外部応力が加わることにより、
マグネットにつきやすくなると記載しました。

ただ、吸着力が弱いため、生産ラインでは後ろから材料が流れてくることにより、 押し流されてしまいます。
この対策として、粉体では多段、液体では直列に何回もマグネットの近くを通過させます。
単純に接触確立を上げるというのもありますが、
マルテンサイト化したステンレスは、マグネットの近くを通れば通るほど、
マグネットにつきやすくなる特性を持っている
ため、
除去効率の向上には、より多くのマグネットを通過させることが有効な手段といえます。  

ただし、大きなステンレスはマグネットでの除去が難しいため、注意が必要です。
たくさんのマグネットの近くを通しても、つきやすくなる程度で、
自重が重い、または後からの製品影響を受けやすい(的が大きく当たりやすい)ため、
マグネットでの除去より、金属検出機での検知が向いています。

※詳しくは⑪マグネットフィルターと金属検出機、X線検出機の使い分けで説明しています。  

●マグネットについてもっと詳しく聞きたい方は お気軽にお問い合わせください!  


①マグネット(磁石)で除去できるもの

②ステンレスとより除去するための多段レイアウト(←本ページ)

③マグネットを取り付ける目的

④マグネットをどこにつけるべきか?湿式と乾式はどちらが優位か?

⑤液体用マグフィルター⑴ 選定の基準、流速と粘度

⑥液体用マグフィルター⑵ 高磁力、高効率、ポット、P、ボールマグの使い分け

⑦粉体用マグフィルター⑴ 選定の基準、口径と処理量、ピッチの決定

⑧粉体用マグフィルター⑵ 前工程(投入方法)での除去効率の差異

⑨粉体用マグフィルター⑶ バーマグネットとプレートマグネットの着磁距離と使用用途

⑩粉体用マグフィルター⑷ 充満状態での使用

⑪マグフィルターと金属検出機、X線検出機の使い分け

⑫磁力の低下要因と磁力計測について

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